みっちーの映画日記

私が観た映画の備忘録です!

「タレタイム 優しい歌」のあらすじと感想:まぎれもなくヤスミン監督の最高傑作だった

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タレンタイム 優しい歌(2009)

監督:ヤスミン・アフマド

出演:パメラ・チョン、マヘシュ・ジュガル・キショー、モハマド・シャフィー・ナスウィップ、ハワード・ホン・カーホウ

満足度:☆☆☆☆☆(☆5つ)

 

【あらすじ】

高校でタレンタイム(音楽コンクール)が開催される。得意なピアノでタレンタイムに出場するムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ちる。二胡(中国の弦楽器)を演奏する優等生カーホウは、ギターの得意なハフィズに成績トップを奪われる。それぞれが、いろんな気持ちを持ちながらタレンタイムの日を迎えるのであった。

 

 

アップリンク吉祥寺にて鑑賞


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今回はスクリーン2で鑑賞。座席はC-4だったが、ちょっと前過ぎたかなぁ・・・。

 


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スクリーン2のイスはカラフルで、なんか気分がよかった。 

 

 

感想

 

音楽がすごくいい作品。音楽は民族も宗教も超えて人に感動を与えるものだなぁと実感した。

 

主な登場人物が四名。

 

父がイギリス系とマレー系の混血、母がマレー系でムスリムの家庭であるムルー

 

インド人でヒンドゥー教の家庭であるマヘシュ

 

マレー人でムスリムの家庭であるハフィズ

 

中華系のカーホウ

 

この作品がつくられたマレーシアというのは、他民族国家であり、ほとんど単一民族で自分の宗教をはっきりと持っていると言える人が少ない日本では、他民族国家を想像できない。

 

おそらく、民族を超えてとか、宗教を超えてという口で言うのは簡単なことを、なかなか実行できないものと思われる。

 

監督のヤスミンは1958年生まれで母方の祖母は日本人とのこと。タレンタイムは2009年3月26日に公開されたが、同年7月に緊急入院、7月25日に51歳で亡き者となったそうだ。

 

タレンタイムは8年の時を経て、2017年に日本で公開された。8年も経てばマレーシアも変わっているのかもしれないが、どうだろうか。簡単に文化というものは変わらないものかもしれない。

 

そんなヤスミンが残した映画は、多民族国家マレーシアを映し出す。彼女はいろんな人がいる世界をそのまま受け入れ、民族や宗教の壁を超える世界を描き出す。

 

本作は、音楽を通じて、そういった壁をとっぱらいたかったのかもしれない。

 

ピアノが得意なムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ちる。ところが、ムルーはムスリム、マヘシュはヒンドゥー教だ。ここには見えない壁が存在する。

 

ムルーとマヘシュの個人同士では乗り越えられない壁だ。私は、2人の結末を注意深く見守った。

 

また、中華系の優等生カーホウは、マレー人のハフィズに成績トップの座を奪われた。この2人はタレンタイムで、二胡とギターで勝負する。

 

この2人のタレンタイムでの舞台は泣いた。すごくよかった。

 

宗教の壁、民族の壁、壁はいろいろあるが、いつかそういった壁の向こうに簡単に行き来できるような世界になったらいいなぁと思う。

 

この作品は、まぎれもなく、「今は亡きヤスミン・アフマド監督の最高傑作」だったと言えよう。

 

 

最後に

 

私は、この作品が日本で初めて公開されたときに、まだ知らなかった。この作品を知らないなんて本当にもったいなかったと思う。

 

アップリンク吉祥寺で、「見逃した映画特集」をやってくれた本当に助かった。そうでなければ見逃していただろう。